学園アイドルマスター(学マス):感想

1.はじめに

数日遅れでインストールし、ひとまずTrueEndまで見たので感想を書こうと思った次第。

ちなみに自分のアイマス歴的には……

  • アーケード時代→見知っている程度
  • Xbox+携帯機→ニコ動でバズったのを見てちょろっと触った
  • 2&アニメ→ドハマリ
  • シンデレラ→初期から確か2年くらい触った
  • ミリオン→ちょっとだけ

こんな流れで”輝きの向こう側へ”を見て満足したあたりでフェードアウトしました。

要するにここ10年くらいを支えてきたデレステ・ミリシタ・シャニマスあたりの知識は皆無です。

ある意味では「昔あれだけハマってたんだけどな~」とそれくらいの年数ほったらかしにしていた事に対して後ろめたさというか、敷居の高さのようなものを感じてもいたり。

そんな中でのちょうど触れるタイミングがなくもない中でシリーズ完全新作を出すという事で、良い機会でもありました。

恐らくシャニマスにも言えると思うのですが、5~6年くらいおきに完全新作を出す事で「シリーズ途中から続編やスピンオフを触るのもな~」という人を取り込みやすくしてるんでしょうね。

2.ファーストインプレッション

まず、グラフィックは流石の一言。

新作アイドル作品としてやはり外せないポイントでしょうし、キャラクター性も含めたキャラデザも恐らく現代人好みの濃い味付けに寄せられていると思います。

特に信号機とか御三家とか言われがちな初期3人は上手く従来からずらしてるな~という印象。

それにしてもキャラの言動は本当に尖っているのですが、これくらいの方がsnsでの話題性も掴みやすいんでしょうね。

近年ウケの良い女性主人公作品は登場人物の強烈な感情が特に重視されている気もしますし、納得性は高いです。

BGMも恐らく若年層にもリーチしやすいコンポーザーをしっかり揃えていそうですし、キャラ毎にしっかりハマる曲を用意できているように思えます。

なんならタイトルロゴもかなり攻めてると思います。

アイマスシリーズのロゴは全体的にカッチリしている印象なのですが、手書き風なんですよね。

白地に黒文字の状態から背景が動き出して白文字になるのも地味ながら洒落てるな~と思います。

滑り出しは順調そうですし、良い意味で新世代としてのチャレンジといった感じなのでしょう。

3.アイドルマスターとして

正直、かなり感触はいいです。

プレイ前から「ことねが可愛すぎる」という話を聞いていたのですが、僕自身も「この手のキャラに弱いんだよなぁ……」と思いつつ選んだことねが刺さりました。

「そらお前こんな可愛さのツボを抑えたキャラ叩きつけられて嫌な訳ないじゃん」といった感じ。

ストーリー自体も各キャラの抱える問題に対応しつつアイドルとしての大成を目指す王道の流れで、シリーズとしての流れにしっかりハマっていました。

どのキャラも良い味付けをしていますし、非プレイアブルキャラも現時点で既に魅力的だと思います。

とりあえず気になったキャラを軸にトゥルーエンドを目指す過程でのゲーム体験は中々に良質なものになるでしょう。

最初は歌も音程が外れてたり、表情も自信なさげにライブしていたキャラがどんどん成長していくのにもこだわりを感じました。

ゲーム的にはかなりインスタントというか、長大なストーリーからのグランドフィナーレという構造ではないのですが、それでも達成感は大きく得られると思います。

4.ゲーム性について

数日遅れで触ったのもあってゲームおじさんたちによる事前情報はそれなりに耳にしていました。

「ウマ娘かと思ったらSlay the Spireだった」というのが大半を占める意見で、実際その通りに感じます。

※この辺のゲームは(覇権を取ったが故に)ウマ娘とどうしても比較してしまう点にはご容赦。

つまるところ、育成過程でカードやアイテム、レリックを集めるデッキ構築型ローグライクです。

周回する毎に細かいエピソードが解禁され、トゥルーエンド条件の達成を目指していくという流れ。

あくまで少しだけ遊んだ程度に過ぎませんが、育成過程のゲーム性を楽しんで遊べるという意味では中々堅いと思います。

ウマの育成のように1プレイでキャラストーリーを完走する訳ではなく、1育成はコンパクトなものになっています。

ただコンパクトといってもカードゲームではあり、慣れても1プレイに15分前後は掛かるんじゃないかなという印象です。

個人的にはサクッと遊んでデッキがぶん回るか否かの上振れ下振れを楽しむ分には手頃なプレイ時間だとは思います。

一応、プレイできずAPが垂れ流しになるのを防ぐ為にAPを消費して育成報酬を増やすアイテムを交換できたりはするので、忙しい人向けへの配慮をしている感じはします。

キャラごとの差別化に関しては、センス・ロジックといった感じで2種のカテゴリがあり、更にキャラの固有カードやレリックでデッキコンセプトが組まれています。

早速衣装違いのSSRでセンス型キャラがロジック型に変化する実装が行われていたので、この辺で細かい味変をしていくのかな?という感じ。

5.ガチャ周り

例によってサポートカードを編成して育成にボーナスを掛けるタイプのゲームなのですが、キャラとサポカの混合ガチャです。

キャラとサポカを分けてくれた方が良いのかどうかは難しい所で、サポカ凸ゲーならどの道キャラガチャに分かれてても石をなかなか回せないという事があったりすると思います。

一方で衣装違いで新規ライブや楽曲が見れるという事でキャラがとにかく欲しいという人は虹演出でサポカがすり抜けると不愉快に感じる気がします。

地味にウマと違って無凸でも各効果はアンロックされていて、凸で倍率が変化するというのも差異だと思います。

ここも難しい所で、ウマは凸効果の割り振り次第では1凸でも強いカードがあったり、逆に3凸前提になっているカードがあったりとモノによってはコスパが良いカードがあったりもしました。

基本的にはプラスに作用しそうですが、がっつり遊んだ際にどう感じるのかはまだ未知数です。

適度な凸状況を考えるような妥協スタイルは取れるのかどうか、ここは気になるところ。

まぁ対人戦に熱を上げないならそもそもどうでもいい要素ではあるのですが、「そしたら味変の為にキャラガチャだけ引きたいよなァ!?」という感じも。

やはり混合ガチャになっているのは減点ポイントかも……。

あとは新キャラ追加時なんかのピックアップガチャは配布ガチャチケでは引けないようです。

この辺もユーザー評価がもし負の方向に傾いてしまった際に槍玉に挙げられそうに感じました。

6.今後の展望(杞憂)

看板タイトルの完全新作だけあって随所に気合を感じられます。

当然ながらリアルのライブや関連商品とリンクさせて盛り上げるという方面ではあまり不安要素はないように思います。

この辺は餅は餅屋というか、長年アイドルコンテンツを売り続けているバンナムのお手並み拝見といった感じ。

一方で向こうもプロですし対策をしてない筈はないと思うのですが、ゲーム本体を右肩上がりにできるかどうかは本当に運営&開発の手腕次第だなぁとも思いました。

カードゲームとしてのシステムは面白いですが、無微課金だとキャラもカードも中々増えず味変が難しいとなった場合、マンネリ化しやすいように思います。

(僕は辟易としているものの)ソシャゲのガチャ収益というのはやはり異次元の収益が見込める要素であり、ゲーム本体を盛り上げ続けられる方が良いに越した事はありません。

学マスが長期的にどういうコンテンツを提供していくのかは気になる所です。

現状でも対人コンテンツとしてはコンテストがありますが、こちらに関しては緻密なゲームバランスを求められてしまうと思います。

そんな中で早速新キャラはかなりの強さになっているようで、初期キャラの各衣装違いが出るまでという短期間でも既にキャラ差が取り沙汰されるような状況になりかねないのではという懸念。

アイドルプロデュース作品としては初期キャラのトゥルーエンドを追って遊ぶ最初1ヶ月くらいは最高の体験を味わえそうですが、そこからが勝負どころだと思います。

運営型のゲームはどうしてもそこから2年3年とユーザーを繋ぎ止め続ける必要がありますからね……。

恐らく早めの段階で非プレイアブルキャラがプレイアブル化しそうですし、年単位で見れば完全新キャラもどんどん増えていくんだろうとは思います。

それに現状センスとロジックの2択になっているカテゴリを増やしたりする方向でゲーム性を拡張できたりもしそうですし、イベント報酬や配布なども兼ねてうまく幅広い層にマンネリ化をさせない運営が重要になると思います。

「生かさず殺さずで細かい課金も引き出せるのか」とも言い換えられますね。

若年層にリーチしていけそうな一方で、一番金を持っているであろう中年層をどれだけ引き込めるのかも気になります。

せっかく若年層向けにしても客単価を上げすぎると財布の紐が逆に固くなるでしょうし、そもそも金を持っている層の割合も重要でしょうし。

この辺のバランス感覚を上手く保てるのであれば、その運営手腕には脱帽せざるをえません。

そんな事を書いて来ましたが、この項目の最初の方に書いた通り、看板タイトルの完全新作をそんな見切り発車させる訳がないので向こう1~2年くらいは堅調に運営するプランは立っているんでしょうね。

どうしても自分の中ではウマ娘がこの辺を上手くやれず機会損失をかましまくったように思えているため、ニの轍を踏まないでくれという思いがあります。

何気に学マスもサイバー系列の子会社ですし、上手く反面教師にして右肩上がりの運営に成功して頂きたいところ。

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