Xで内容の話するのは流石に水曜くらいまで自粛するか……と言ったものの、どんどん漏れ出そうなので……。
こういう時の為の別プラットフォームとしてブログがあるって訳なんですよね。
という事で感想文。
1.自分の中での評価
各シナリオ面白かった順で並べると、後の方に置く事になっちゃうかなぁ……という感じ。
ブルアカにとって間違いなく功労者であるピカおじ(isakusan氏)のある意味集大成になるエピソードで、僕自身ピカおじにはリスペクトを持っているんだけど、だからこそここはあくまで是々非々で行きたいと思います。
※「これisakusanって出てるけど別の人が書いたん……?」みたいな意見もパブサでちょろっと見たけど、流石にそれは色んな方面に失礼じゃないかな~という感じ。
2.描きたかったであろうこと
コンセプト自体は理解できるし、面白いと言ってる人はそこを汲んでるんだよねと思っています。
まずもって、ブルアカにとって対策委員会編は始まりのエピソードであって、最終編にも密接に絡んでるしシロコだけじゃなくホシノにもかなり重いものを背負わせていました。
つまるところ、書き手としては流石に重要度で考えて別格級の扱いになってもおかしくない。
事実としてホシノというキャラの全てを描写したかったんだろうという熱意はちゃんと受け取ったつもりでいます。
これまでのホシノ像に対して好感を抱いていた人を別に否定する意図はないと思いますし、内に抱えたものも含めて全部書き出そうとした結果色々と複雑な思いを抱く人が増えた事については……難しいですね。
キャラゲーとしてはリスキーな選択だったと思いますし、従来の印象のままで居たかったという人が居るのも僕は決して間違った意見だとは思いません。
その上でホシノ単体を見ると心理描写は描けていると思うので、好意的にホシノについて見るならばそりゃ心を打たれる人も相当数居るよねと。
手帳周りに関しても見つけたからって納得が行くかといえばそういう話でもないだろというのはそりゃそうねという感じではあるので、こういう形にしたのはアリなんじゃないかな~と。
加えてパート4以降は下手しなくても最終編以上に労力を掛けた豪華な描写が多く、そういう意味でも単にパワーアップしたストーリーとして「凄い」という意見には全面的に同意したいところ。
3.提供方法の問題
何はともあれ、ここには言いたいことが多め。
ブルアカ最大の強みっていうのはコンパクトなサイズ感と読みやすさだと思うんですよね。
まぁ読みやすさが欠如したブログを書いてる僕にだけは言われたくないと思うんですが。
アビドス3章は完全にそこと相反する形で、6分割した上で半年近くストーリー更新を継続していました。
これは流石に長過ぎたと思います。
勿論、提供側にだってアニメだったりマーケティング上の理由だったり、そもそも完成するのに時間が掛かったりと色んな理由はあると思うんですよ。
そういう理由があるんだろうなとふんわり推測しつつも、自分としては細切れにされたくなかった内容だと言わざるをえません。
「エデン条約編だって3章完結までに半年掛かってるじゃん」という意見に関しては個人的にフェアでないと思っていて、1章後編からは前後編で区切りを付けつつも短いスパンで更新できていると思います。
単に掛かった時間だけで見ればアビドス3章以上ですが、一旦止めて一気に出せるようになってから動かすっていうのはむしろアビドス3章と真逆の提供方法なんじゃないかな~?と。
ざっくり言ってしまえばリアタイで追う事がプラスになっていたシナリオだと思います。
当然ながら「そうは言うけど更新しなかったらどうせ文句言うだろ」みたいな話もありましたが、そりゃ軽いちくちく言葉は出るにしてもその間イベストとかは降ってくるだろうし、それこそカルバノグ2章~百鬼編はかなり間空いたもののそれを理由に大炎上してる訳でもなかったと思うので、個人的にそこは筋違いだろうと思っています。
話を戻すと、せめてプロローグ・前編(1+2)、後編(4+5)みたいな感じで3分割だとか、前編(プロローグ+1)、中編(2+3)、後編(4+5)だとか……。
いや3の置きどころとしては3+4の方がマシじゃね?とかその辺色々あるというか、そもそもパート3は何だったの?って話もあるとは思うんですけど……。
そのうちアビドス4章とかハイランダー編みたいなのが来てエデン4章みたいなある種の豪華エピローグと化すのかもしれませんけど、現段階ではシェマタもスオウも未来への伏線というには持て余してる感あるというか、舞台装置として露骨すぎるというか……。
導入としてノノミやネフティス関係を置きたかったのは理解できますが、上手く処理しきれなかった印象が強いです。
勿論分かりますよ?ホシノの物語を描く上ではまさに舞台装置である訳だし、そんな所まで描写してる時間はないよねと。
そうは言ってももう少し纏まり良く出来なかったのかなぁ……と思います。
出した以上はある程度提供側にスッキリする形での処理を求めても良いんじゃないかと。
いやまぁ重ね重ね言うとスオウに関しては実際にハイランダー編への布石なのかなって感じですし、シェマタというか雷帝周りだってゲヘナ編を描く上ではキーにできると思いますけど……。
メインディッシュにはマジで関係ないんですよねこの辺。
「舞台装置って理解できず?」「いや分かった上で雑って話をしてんだよ」
と言った感じの限界オタクバトルは各所で尾を引きそうだな~という印象。
細かい事に突っ込みながら楽しむ物語じゃないというのは僕自身同意したいのですが、程度の問題があると思うので今回は後者の肩を持ちたい気持ちが強め。
ついでにカイザーは今後どうなるのやら……。
4.地下生活者
その上で更にこの話をややこしくするのがこいつで、まず描かれたキャラ像は露悪的すぎるんですよ。
個人的にはこういう”極端な悪役”すぎると逆にノリづれえなあ……というのがあったりします。
一方で死ぬほどムカつくんですが、こいつ自体は物語の描写上何一つブレてなくて、とにかく先生とホシノを隔離してメンタル削ってテラー化させてやるという意味で一貫していました。
ユーザーとしては好感度が終わりすぎてて一人でテンション上がってる地下生活者を見ても上滑りしちゃいやすいんですけど、まぁ本人が言ってる通りやってる事は結構凄い。
というか細かい所を見て楽しむゲームじゃないとか言った一方でこいつは細かい所まで見ないと寒いだけのキャラになっちゃうんですよ。
色彩というイレギュラーを抜きにした上でのテラー化はこうやるんだよとか、世界終わるプロセスはこんな感じだよとか、神秘ってものの追加情報だったりそれこそ細かい疑問に答える意味での描写に繋がってるというか……。
更に雑に言ってしまえば後半のこいつはRTAしてたら初見のバグを発見して大興奮してるオタクだったのでそりゃ君はテンション上がるよねって話なんですけども……。
「生身の人間オモチャにして遊んでんじゃねーよ趣味わりーぞ」と「それはそう」的なお仕置きを受ける模様。
個人的にはマジでワースト級に魅力のない悪役だったし、シナリオ的にもこいつに好き勝手させたせいで途中の内容がしょっぱいという二重の意味でどうしようもない奴なんですけど、かといってこの辺何も言及しないのもフェアじゃないか……と複雑な心境です。
レス画像に使いやすそうな三下台詞だらけなのに好感度そのものは本当に低くて司祭と違ってミームで見ると不快に感じそうなのは本気でマイナス。
5.ユメ周りについて
ちらほら「いやいやこれ復活あるんちゃう?」と言ってきたら復活しないし、灯台下暗しか?と思っていた手帳に関しても結局実物が見つかった訳ではなく「真実はお前の心の中に」って流れだったのでここに関しては予想が外れちゃいました。
パート4までの段階で考えると割とどんな展開でも有り得たと思うので、別に予想が外れたからといって的はずれな事を言ったという認識はなかったり。
それにユメ単体を見るとかなりビターなんですけど着地点として納得はしています。
究極的に言うと若干御都合でも全部救っちゃうミラクルルートなのか、あくまで手が届く範囲の事を粛々と行うかという話だと思うので……。
しかしユメ周りで顕著ですが、今回色んな意味でオシリスの神話に擬えてたよな~という感じですね。
手帳と言う名のバナナ♂が発見出来ないのもまさにそうで……。
復活しなかったとは言いましたが、冥界の王クラスかはともかく”死者として”ある意味では復活していたのでそういう意味では本当に”それ”だったかも。
「ある程度擬えつつあえて部分的に外す」っていう手法はあると思うので、重ね重ね言うと展開的にはどこで外すかって読み合いもあった中で、結果的に今回はほぼ外してこなかったな~という感じ。
ただ……ホシノにとってもユーザーにとってもある程度整理はついたと思うんですけど、メタい所で言えばまぁ不憫なキャラだよなぁ……と。
それこそ神話に擬えると死そのものがセト絡みだったりします?とか思ったりするんですけど、この辺は「重要ではない」事として手帳の行方と共に諸説ありとして真相は判明しなさそうですね。
ついでに「パート5公開前に手帳のグッズ販売発表してんじゃねー!」と言ったものの、正直終わった上でもこれ売るのマジ?感あったり。
名前にユメの字が刻まれているのも丁寧。
そんな丁寧があるか!
6.クロコ周り
「ワンチャンあんじゃないの?」って思ってたものの、出すにしてもどういう流れで出てくんだよとは思っていたので、こっちに関してはかなりスッキリ感があります。
生放送で「あれ?技構成変わってんじゃん」って思ってたのですが、そこも納得かなと。
ここだけで言ったら生放送で先行してクロコ実装が確定してる中で、発表を見て思った疑問がゲーム内で「なるほどね~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」となる感じでプラスに作用していた気もします。
ホシノと平行して緊急参戦したクロコの感情についても上手く解きほぐしていったのは何なら3章を通して一番唸らされたかもしれません。
冒頭に書いた通り個人的なブルアカの真骨頂は結局こういう所なんですよね。
コンパクトなサイズ感かつジェットコースター的な急展開でありつつも、スッと入ってくるエピソードが強いという。
若干話を戻してしまうと、「細かい所を気にするな」ってものではなく、単にエピソードが強くて細かい所を気にする間もなく押し切られるのがブルアカの面白さだよねという。
これまで好評だったエピソードにだって粗はあると思うんですが、結局はその「押し切られた」というのが一番重要で、これをどの程度の人に与えられるかどうかが世間における好評と不評の分かれ目になる訳です。
だから不評と論う事の多い部分でも人によっては「いやいや面白かったっしょ」「細かいこと気にし過ぎ」「難しい話してんねえ(皮肉)」という意見になる。
それこそ裏を返せば僕は「ここは良かったな~」って言ってる話も刺さらなかった人には疑問符が浮かんだりするのでしょう。
7.一旦まとめ
こんな感じで3章については全否定という訳でもなくて、普通に楽しめる所は楽しみつつ気になった所も多かったよねという感じ。
とにかく悔やまれるのはXで散々言ってきた通り、時間を掛けすぎた事だと思います。
一気読みする分には「長いな~」となりつつも、あんまり細かい事気にせず楽しめる人は多いんじゃないかと。
それでも舞台装置シリーズには「あれ何だったん?」ってなるかもですが……。
冒頭に書いた通り色々と事情が……特にアニメ側との兼ね合いとかもあったんでしょうけど、個人的にはゲームっていうブルアカの中心に位置する存在に負の影響出るのは本末転倒だろうと思います。
特に勿体ないなと思うのはリアタイする側であればあるほど苦しい提供方法だった事で、それこそ運営型ゲームである事も踏まえればこの層に一番良い形を模索して欲しいところ。
順序的に言ってリアタイ勢の評判が波及してから一気読み勢に繋がっていく訳でもありますし、それこそブルアカが夭折寸前だった状態から復活した一因に口コミの影響もあったと思うので……。
今回は口コミで賛否両論あるのが伝わった結果、ユーザー側の士気が必要以上に下がりやすかったと思います。
重ね重ねになりますけど、アビドス3章そのものがブルアカにとっては非常に重要な役割を担っていると思いますし、だからこそ難産だったのも分かっているので一先ず「お疲れ様」という気持ちは僕もありつつ、だからこそ屋台骨であるストーリーの提供方法については運営側でも今後検討していって良いのではないかと思います。
それこそ今年に入って百鬼&ゲヘナイベントみたいな信頼が揺らぐ事件もありましたしね……。
“ストーリーが面白いゲーム”という謳い文句はブルアカが今後も続いていく上で絶対に失ってはならないものだと思うので、上がり続けるハードルに上手く抗っていって欲しいところ。

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