ブループロトコル:スターレゾナンス感想

明日でサービス開始から一週間のスタレゾくんについての感想を書こうと思います。

まず初めに、このゲームはブルプロの各種素材を使って中国の運営/開発が出しているゲームです。

※☭になぞらえてレッドプロトコルと言われたりもしていました。

前作は「国産MMO最後の花火」的な認識をされた事もあってサービス開始時は公式曰く同接20万というとんでもない集客力を誇りましたが、ゲームの出来のせいですぐに閑古鳥になってしまいました。

一方で辞めた人も含めて「グラフィックは好き」と言っていた印象はあり、じゃあそんなブルプロのガワを再利用してまともなMMOの作ってみませんか?という考えで作られたのがスタレゾかなと思います。

グラだけではなく世界観や音楽も引き継いではいるのですが、登場するNPCや話の構成も前作とはあまり関係がなさそうなのでそこも一新という意味では良いのかなと。

1.で、どうなの?

この記事を開いた人が気になるのはここだと思います。

個人的には「ブルプロのガワで普通のMMOがしたかった人」のニーズには答えている気がします。

まず上に書いた通り前作がどれだけハチャメチャな出来だったのかという話になってしまうのですが、前作は実のところ当初よりMMOではなく「オンラインアクションゲーム」として作られています。

しかもそれが確固たる信念のもとに成立していた訳ではなく、「本当はMMO作りたかったけど妥協に妥協を重ねてとりあえずリリースした」という仕上がりだったのを真面目にブルプロを遊んだ人の大半が認識しているはず。

それと比較すると一応回避や多段ジャンプ、飛行で近年のプンワー的な手触りは残しつつも、近年の代表的なMMOであるFF14なんかにかなり寄せているのかなと。

※というか多分14やってる人だとIDボスのギミックで「これ○○やんけ!」ってのが無数に出てきそう。

そしてアニメ調MMOで”うちの子かわいい”需要を満たせるゲームとしてはやはり有力であり、前作と比べてサービス開始時の衣装バリエーションも充実しています。

染色も組み合わせる事で同じ格好をしているユーザーが無頓着系の人を除きほぼ居ないというのはかなり頑張っていると思います。

発想と染色センス次第で版権再現キャラも結構やれそうです。

なのでブルプロのグラフィックが惜しい(+変なアクションゲーじゃなく普通にMMO作れや)と思っていた人にはそれなり以上にやる価値はあるのかなと。

2.ゲームとして見ると?

全体的なプレイフィールは良くも悪くもしっかりMMOです。

このジャンルは瞬間的に面白いというより、尽きない目標でダラダラと時間を使ってしまえるかが評価点になると思います。

その点ではとりあえず及第点には届いているのかなと。

フィールドボス狩りやID周回のボリュームがそれなりにあり、ボスをハシゴしてレア装備を掘ったり討伐帳を埋めるだけでもしばらくは1日中遊べると思います。

1戦5分くらいで終わるのも悪くないですし、何よりオート戦闘があるため特に前者との相性が抜群です。

攻撃だけオートにしつつ回避だけ手動でやるセミオートでだらだら戦ったりもできます。

前作ではオミットされていたクラフト要素や取引所もあり、まともなゲームっぽくなっているのも良いですね。

システマチックになってしまいましたが相変わらず釣りもありますし、前作と違ってフィールドでも釣れるようになっています。

更にハウジングでかなり広い土地と家を用意されているため、この方面も楽しめる人なら更に遊べると思います。

キャラの育成に関しても基本はデイリーとメインストーリーの達成EXPが9割方を占めるため、長時間のフィールド狩りをしないとレベル上げすら出来ない……みたいなゲームではないです。

そんな感じでそれなりの好印象を並べつつ、要素ごとに分けた話も書いていこうかなと。

3.ストーリー周り

これははっきり言ってかなり微妙です。

サブクエはテキストも微妙でNPCもモブ顔揃いなのでほぼ読む価値を感じませんし、メインも良く言えば王道ですが台詞回しなんかの魅力が絶無なので陳腐と言った方が正しいかなと。

中韓の作品でストーリーが評価されている作品も多い事を考えるとテキストも含めてここは明確に低評価ポイント。

一方でヒロインポジの”アルーナ”はパブサした感じでも中々人気がありそうですし、他の女キャラもデザインは良いです。

アルーナが好きだからとりあえずストーリーは我慢して読んでるよって人も多いんじゃないでしょうか。

ちなみにサブクエも含めて大量の経験値が取得できるのですが、1日毎に順次解禁されていく形式なので初日組でもまだ一段落する所まで読めていません。

サービス開始からしばらくはここでプレイヤーの進行度を調整していく構造になっています。

4.UI・操作性

これもかなり微妙です。

前作の時点で全画面UIが批判されていた訳ですが、今作もその辺は変わっていません。

一応改善された部分もあるのですが、改悪された部分もあるので……。

ついでにパッドやスマホでの操作性もかなり微妙だと思います。

しっかり遊ぶならPCでキーマウ、更にサイドキーなんかもしっかり使いたいですね。

僕はそもそも前作のアクション時代でもキーマウだったのでキーマウでやる分には無難かなという感じ。

ただスマホ版はオートバトルやクラフトを中心に遊ぶなら問題なさそうですし、出張や旅行などが多い人のデイリー消化用としても機能的な問題はなさそうなので、このクロスプラットフォームの存在意義は大きいと思います。

なんなら僕自身は子供の頃FF11が遊べなくなるので週末なんかの家族との外出が本当に嫌だったのですが、今の若者はこの辺の心配が少ないのは本当に羨ましいなという感じ。

あとPCパーツが高騰しまくっている昨今、PCが逝ってしまってもとりあえずスマホで日課はできるというのは大きいかも……。

5.戦闘

雰囲気はアクションですが、食らっちゃいけない大技だけ避けたり軽減スキルを使えばOKで基本はHPで耐えて良いような構造です。

IDはギミック要素が非常に強いですが、ソロモードであればプレイヤーが死んでも不死身のNPCたちが勝手に攻略してくれるので週制限を消化するのは容易です。

解禁日に最新ID(+難易度)をがっつり周回したいやる気勢は頑張ってねという感じ。

惰性でやりたい人にはオートを使ったフィールドボス行脚が向いていて、こちらはクラスによっては沸いているチャンネルに入ってオート放置で問題ありません。

倒したら別チャンネルに流れてHPが減っているボスを始末するハイエナスタイルが主流なので、討伐したタイミングだけ画面を見て操作すれば自然と討伐数もドロップも溜まっていきます。

レア装備の抽選率はあまり高くない気はしますが、聞いた所によると装備枠そのものはノードロの度に20%ずつ上昇するため、試行回数を重ねればある程度収束しやすい形にはなっていると思います。

サービス開始以降毎日フィールドの敵を狩りまくっていますが、ここは中々MMOらしさとお手軽さが同居していて良いと思います。

6.課金

P2W方面だと一番影響が大きいのはバトルイマジンガチャだと思います。

いわゆる召喚獣的なもので、装備効果に加えて召喚時に回復やらバフやら攻撃やらを行ってくれます。

無微課金でも毎日コツコツやれば入手できるようにはなっているのですが、凸システムがあるため最高レアの完凸はかなり厳しいと思います。

そしてそれ以上に大変だなと思うのはガチャから出るのはあくまでイマジンのウィル(≒素体)であり、ウィルを用意した上でゲーム内レア素材を集めないと完成しません。

ウィルを分解して貯めたトークンで欲しいウィルとの交換もできますが、分解レートは重めです。

しかもフィールドボスがウィルを落とさないキャラクター系イマジンは交換コストも高いのですが、範囲蘇生イマジンなんかもあるのでヒーラー(とタンク)は欲しくなるよねという感じで、ここもシビアに感じます。

ただ一方で数十万課金してはい最強でーす!は露骨すぎてMMOとして不味いとも思うので、落とし所としては無難な気もします。

衣装課金に関してはガチャ以外にも購入できるものが大量にあり、割引商品もかなり多いので全体的には好印象を持たれているなという感じ。

プレビュー機能もあるのでコーディネートも事前に考えやすいと思います。

上にも書いた通り本質的には自キャラを愛でるゲームとして遊ぶ派閥がかなり強い気がするので、この方面での課金に対する印象は今のところ悪くありません。

前作は衣装入手に関してかなりエグめの課金要求があった上、最初期は特にみんな同じ服しか着てないような惨状になっていた事を考えるとそれを回避できているだけでもやる気は感じます。

微課金だと月パスとバトルパスを買うくらいで無難に遊べると思いますし、マネタイズに関しては割とまともだと思います。

7.クラス&育成システム

いわゆるジョブチェンジが搭載されているゲームですが、クラスチェンジの制約は重めです。

まず根本的にクラスチェンジには該当クラスの解禁が必要です。

解禁アイテム1個目は進行過程で手に入りますが、2個目以降は無償オーブで買う事になる模様。

更にスキルのランク上げ素材(レベルとは別物)が激烈に重く、クラスごとのスフィア盤育成の際に使う素材の兼ね合いもあるため複数クラスの育成はかなりシビアです。

続けていけば余るようにはなると思いますが、とにかく最初期はクラスを絞って遊んだ方が良いと思います。

装備に関しても装備の強化に使う改鋳石の入手が最初はシビアなようで、最初2週間くらいは少なくともクラスを絞った方が良いように思います。

ちなみに強化に使った石は装備を分解すれば全返却されるため、とりあえず紫装備を育てて金装備や良OP装備を拾ったら分解して乗り換えというスタイルで行けます。

精錬も装備ごとではなく、キャラクターの装備部位そのものを強化するのでクラスを気にせず強化して大丈夫です。

クラス選びに関しては僕自身前作からの付き合いがあるやる気勢に色々質問したり、「Prydwen.gg」や「スタレゾふぁん!」を参考にさせて頂きつつ手探りでやっている状態なので自前の知識が浅いにも程があるのですが、ソロであれもこれも楽しみたいという人はとりあえずタンク職で始めるのが良さそうです。

というのも一般的なタンクといえば低火力高耐久だと思うのですが、このゲームのタンクは圧倒的な耐久力だけでなく思った以上に火力も出ます。

近接キラーなボスが多く近接DPSがオート放置で死にまくっている中でもタンクは余裕で耐えつつ張り付いて殴れますし、手動で遊ぶ際もやり甲斐があります。

というか近接以外も広範囲攻撃でなぎ倒されるような状況でも死なないですね。

ガチガチにタゲ取りたいという訳じゃないならスキル構成を火力に寄せたりする事もできますし、臨機応変に遊べます。

更にIDのマッチングも例によってタンク特有の爆速状態なのでそういった面でも恩恵は大きいです。

あとは特定のボス戦やフィールド狩りの為に弓をサブで持っておけば快適に遊べるんじゃないかなと。

ちなみに前作は玉や斧など一般的なセンスからは”ズラし”が目立っていましたが、刀&大鎌使いのDPSなんかが初期クラスに居ることでキャッチーさも増していると思います。

そういったクラスをメインに遊びたい人はサブでタンクを用意する形が良さそうです。

8.クラフト

いわゆるギャザクラです。

基本的な所はやって覚えてもらうとして、重要なのはフォーカス(スタミナ)です。

採取であればフォーカス採取じゃないと取れない素材がありますし、クラフトであれば上級クラフト枠のアイテムを作る際にフォーカスを消費します。

そしてフォーカスを利用する為にはマスタリーでのアンロックが必要で、そのアンロックの為のクラフトポイントはフォーカス300消費ごとに入手……。

こうやって書いてしまうと複雑ですが、要するに初期に貰えるクラフトポイント3つで何を取るかという話です。

ガチ勢曰く鉱物学の鉱石入門3種を取り、鍛造の石鍛造3種を取って装備精錬の素材を自作できるようにしておくと良いらしい。

……のですが、初週だと意外にも精錬素材はコンテンツ入手できるもので足りていました。

ギルド納品で植生学や工芸(+結晶学)、料理や錬金アイテムは出番が多そうなので、その辺から考えていくのも良い気がします。

そしてレベル上げに関してはひとまず全てのギャザクラを解禁するだけ解禁し、ゲドのウィークリー納品クエストを達成するだけで7200EXP貰えるのでそちらがオススメ。

素材は採取・クラフトできるものは自前で用意してもいいですし、対応NPCからルーノで購入しても良いです。

報酬で1万ルーノ貰えるので楽なものは自力採取してみると黒字かトントンに収まります。

金属砂はかなり大変なので買ってる人が多いイメージ。

他にも松材は原材料そのものが現状NPC購入でしか入手できないのでどの道購入を使う事になります。

ハウジング解禁以降は家具に興味がない人はハウジングコインでも買える素材があるのでそちらも利用しましょう。

9.釣り

今作も釣りがあります。

前作と違ってフィールドにも釣りポイントがあり、淡水や海水の区別もあります。

※ただし魚の種類はガバガバな模様。

一方で釣り餌によって釣れる魚に制限があったり、釣りレベル上げがマゾかったり、魚の種類自体はそこまで多くなかったりと無難な仕上がりです。

アチーブメントやエモート目的であったり、暇つぶしにするコンテンツとしては及第点で、後は料理や納品の素材集め用という感じ。

フォーカスの消費がない上に海洋ごみ回収NPCに外道を渡すとルーノになるので地味にお金が稼げます。

10.ハウジング

Lv40で家付きの島が貰えます。

なんと同居システムがあるようで、5人まで同居できます。

同居でのアチーブメントもあるみたいなのでフレンドと遊んでいる人はとりあえず1回は同居しておくと良さそう。

肝心のハウジングそのものに関しては僕自身があまり利用しないので何とも……。

花を栽培したりもできますが、こちらもまだよく理解していない。

ただあって困るものでもないですし、土地も広けりゃ家も大きいので気前良いな~という感じ。

11.ギルド

大きめのギルドに所属する恩恵がかなり大きいです。

ギルドショップでフォーカス回復アイテムが買えるため、これだけで所属してギルドポイントを稼ぐ意味があります。

普通に日課をこなしつつ納品や週末のギルドハント(タンクはソロ楽勝)、あとは夜のワールドレイド(野良可)をやっていれば貢献としては問題ないと思うので、フレンドと集まって遊ぶという人でもギルドは長いものに巻かれておくのが良いと思います。

たまり場欲しい問題はハウジングの同居で解決しましょう。

狙い目は恐らく5~60人くらい在籍しているギルド。

12.雑多な良いところ・悪いところ

まず率直に言ってUIやその階層がごちゃごちゃしています。

日課(特にシーズンイベント)は1日それぞれ1回ずつやっておいた方が良いという事でおすすめタブで案内してくれるのは良いのですが、そのトークン交換はテーマイベントページからしか飛べなかったり、ショップもトークンの種類が多すぎて混乱すると思います。

一方で素材の入手法や用途がアイテム詳細から確認できたり、ボスに関してもドロップ品から出現位置までゲーム内で確認できます。

採取ポイントの大まかな位置もマップの追加情報で確認できますし、あれもこれも詰め込んでいるぶん良い面もあるよねという感じ。

気になる点が多い一方でゲーム自体の手触りは意外にも良く、初日からリアルタイムでMMOらしい混沌さや他プレイヤーとの無言のコミュニケーションが成立していて面白いです。

そもそも古来より新作MMOはたとえクソゲーでも人さえ多ければ優秀な娯楽であり、それこそ前作は「そういうゲーム」として終わってしまった訳ですが、今作はまだユーザーに闇のゲームとして認識されていないので上手く運営してくれれば1年くらいは堅調に推移するかもしれません。

現状ではかなりユーザー数も多く、ワールドチャットも活発なので分かりづらい要素はチャットで聞けば教えてくれる人も多いと思いますし、現にそういう形での交流が無限に流れてきます。

こういうゲームのチャットは民度が終わりがちですが、現状は中々光のMMORPGをしていて微笑ましさもあります。

スマホ対応になっている事で若年層も多めに流れてきているんでしょう。

前作が折角キャッチーな見た目をしていたのにPCスペック要求がエグすぎて取り零したユーザーを引き込めているという感じ。

あとは前作の素材を流用できる事でフィールドの広さなんかは中々だと思います。

ガチで無駄に作り込んでいて激重だった旧作の遺産を軽量化しつつボリュームや見栄えという形で還元できているのは良いんじゃないでしょうか?

前作をやっていた人はあの無駄に広かったマップを快適に飛行で飛び回れますし、今作から触る人は単に高低差のあるマップに感心できなくもない気がします。

相変わらず屋根が干渉しまくったりしていますがアステルリーズの町並みそのものは前作の時点でジブリ感があって好評でしたし、チャットでもこういう街に住みたいという声も聞こえてきます。

そんなこんなで流石に既存のビッグタイトルたちのように10年単位で続くようなビジョンは見えず、とりあえず2~3年続いたら大健闘な市場だとは思うのでその辺を高く見積もる事はないものの、年末年始にのんびり遊ぶゲームとしては悪くなさそう。

そんなこんなで一旦記事はこの辺にしとう御座います。

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