1.はじめに
前作の記事もかなり難産でしたが、今作はスクショを撮りすぎて取捨選別に本当に苦慮しました。
気付いたら1600枚も撮ってしまっていた模様……。
さておき、3は2に引き続きイッキが主人公の作品です。
イッキ編三部作としては真ん中に当たりますが、これまた1→2に負けず劣らず様々なブラッシュアップが見られる作品です。
まず凄いなと思うのはゲームボーイの作品でありながら一部シーンでキャラクターボイスが流れること。
メダロット3が初という訳ではないのですが、セリフ量的にはかなり気合も入っていますし時代を先取りしていると思います。
この時代のゲームはとにかく容量との戦いもあるでしょうし、昔から音関係は容量誤魔化しづらいって聞きますし……。
更にキャラクターデザインが変更されました。


2と比較してみると一目瞭然で、かなりデフォルメを効かせて親しみやすい感じになっています。

あくまで画風の違いであって良し悪しとまで言うつもりはないのですが、時系列的に3は大好評を博した(※主観)アニメの放映開始後に作られた作品という事で、そちらに寄せてアニメとゲームでの違和感が生じないようにしたんだと思います。
そんな変更があったものの、ゲーム版はゲーム版という事でアニメとキャラの性格が若干違うのも従来通りです。

顕著な所だとイッキの母は立ち絵がアニメ寄りになったものの、ゆるふわ系ではなく相変わらず厳し目です。
スクリューズ(というかイワノイ)なんかは若干アニメ寄りのヘタレ感が増えていますが、基本的にコウジは依然としてアニメとは似ても似つかない熱血漢ですし、イッキもアニメに比べるとかなり純朴な人柄です。

アニメは紛うことなき名作でコミカルタッチにする為の味付けは間違いなく成功しているのですが、コウジなんかはゲーム版の方が好きって人もやっぱり多いと思います。
あと多分ショタコンもゲームのイッキの方が好きなんじゃないかな?という感じ。
いや……僕はその辺疎いので実際はゲーム版のあのコミカルなイッキの方が良いんだよ!って言われる可能性もありますけど……。
なおキャラデザが良い意味で可愛らしくなった一方で女装イベントがほぼ無かったり、2の記事で「このシリーズは恋愛要素(ルート別ED)あり!」と書いた癖に3で普通に無くなってたりと記憶違いがあった模様。




そしてやはり3を語る上で欠かせないのがメダチェンジ。
作中においては変形機構を備えた新型という事で、キッズ向けロボット作品として納得感が高い新要素です。
ホビー方面で考えても変形するフィギュアは勿論、単に変形済のもので1機体から別バージョンを作れるでしょうし……。
勿論変形機構を考える必要がある訳で、メカデザイン班の苦労は凄かったと思いますけどね。

UIの改善も中々で、旧作ではパーツ部位ごとのHPが表示されていませんでしたが今回はしっかりと表示されるようになっています。
「あの部位あとどれくらいで壊せるっけ?」というのを把握しやすくなっています。

他にはメダフォースの現在値が数値化されるようになったのもグッド。
2.ゲームバランスや変更点など
前作と比較すると全体的に火力がかなり抑えられています。


極端に分かりやすい所で言うとやはりフレクサーソードで、成功も威力も激減しています。
勿論スミロドナッドだけではなく、メタビー筆頭に他の機体も軒並み調整されていて、代わりにパーツ耐久も落とす形でバランスを取ろうと言う意図が見えます。
恐らく厳密な計算式なんかは色々と違うのでしょうが、与ダメ&HPは前作の平均-15くらいが相場なんじゃないかな……?という印象。
今作では頭部50~60、腕部4~50あったらかなり頑丈な部類です。


そして高威力パーツの充填・放熱が非常に高くなりました。
今作では高火力武器は遅く、低火力武器は依然速いという事でスピード型とパワー型の差別化を図ったという事でしょうね。
……ちなみに例に挙げたリックタートルですが、遅くなった代わりに腕部の耐久が伸びていて3基準で言うとかなり頑丈な機体です。
「3は全体的に脆くなってるし威力も下がってるよw」と言った矢先にHPが上がって威力据え置きという事で強い機体だと思います。

そして前作では常時充填を付ければ戦車でも全地形爆速だったりしましたが、今作では地形相性を相殺できても行動分の充填が重いので脚部を合わせた方がちゃんと強いです。
じゃあ高威力パーツ+充填ビルドが弱くなったのかと言うとそれも違って、3ではついに頭部の常時充填が実装されました。
前作では両腕にしかないという事でどうしても頭部攻撃が抜きん出ていましたが、今作では腕部主体の戦法でも無駄なく高速化できます。
数で攻めるタイプのメダロットは頭部のみだと回数切れリスクも高いですし、個人的にはビルド上の制約が減って色々試しやすくなりました。

他には敵影感知という威力アップ+攻撃を射撃のようなターゲット式に変更する装備パーツも増えています。
デフォルトでは格闘機向けになっていますが、射撃機体に持たせても威力をかなり補強出来る気がします。
今回はあまり活用できませんでしたが、1章の時点でダッシュラプトルから頭部で入手できるため常時充填と同じく構成を楽しめそうです。
そんな感じで総パーツ数は前作と変わりませんが、2と違って旧型機体の登場数が少ないのでバリエーションがより豊富なのも良いですね。
そして今作ではメダフォースが溜まっていなくてもメダフォース行動を先打ちできるようになっています。
味方のMF補助や敵からの被弾増加を計算に入れて迅速に発動できる訳ですが、これはストーリー攻略に関しては戦略性の向上に貢献していると思います。
敵は利用してこないので純粋にプレイヤーの腕の見せ所ですね。
当時の対戦環境は荒れに荒れたそうですが、クラシックプラスにはネット対戦もないしそこは考慮外という事で……。
他にはメルトやホールドなどの症状格闘の追加効果が100%発動するようになったりもしています。
素のパーツ威力は高いものの実際の計算式では半減されるようで依然として与ダメは物足りませんが、状態異常を組み込んだ戦法はようやく日の目を見るようになった気がします。
スピード型の停止攻撃でダメージを入れつつハメたり、鈍足高耐久の機体に対する継続ダメージなんかも悪くないような……。
僕自身は「手っ取り早く大ダメージを入れれば良いじゃん」という大艦巨砲主義でしたが、症状格闘縛りでプレイするのも結構面白いんじゃないかな?と思います。
実際敵に使われる分にはかなり鬱陶しかったですし、メダフォースの状態異常も絡めると更に強みが見えてくる気がします。
3.メダルとメダリア

まず、メダロット3ではメダルの熟練度が各メダル3種類だけになりました。
以前のように「相性の良いパーツはあるにせよ使い込めば全ての熟練度を上げられる」という形ではありません。
代わりにメダリアというメダル用アクセのようなものが実装され、欲しい熟練度のメダリアを付けて成長させる構図になっています。
スタメンに育成したいメダリアを入れて育てる事で序盤に入手した低レベルのメダルを使いたくなった際に補助できたり、単に使いたいパーツの熟練度を外付けできる訳ですね。
そんな感じでメダリアは一見良さそうなシステムですが、個人的には本当に惜しいと思います。
とにかく厳しいのは成長が遅いこと。
本来得意でない熟練度を外付けしてるんだから遅いのは自然という考えも出来るのですが、使い回しの為の育成という方向で考えると通常熟練度と同じ速度で成長して良かったと思います。

なんなら上記のバランス変更で1戦闘あたりの攻撃数が増えて素の熟練は結構サクサク上がったりするのも落差になっている気がします。
熟練度上限60と制限もありますし、サクサク育って良かったんじゃないかなぁ……という感じ。
“まもる”の熟練度が欲しくなりやすい今作では援護機体にまもるを付けて育てつつ、要所で他メダルに再装備したりと良い仕事はしてくれたんですけどね……。
終盤やクリア後のメダルは取得時の素の熟練度がかなり高い状態ですし、尚更それならメダリアはサクッと育って良かったんじゃね?という感じ。
他にはメダルとパーツの相性判定が変化していて、スピード型や威力型のようなパーツコンセプト判定になっています。
判定方法が変わっただけでそこまで大きく変わった要素ではないと思いますが一応。

アークビートルとカブトメダルが全身良相性じゃないのはちょっと悲しかったくらいかな……?
あとはメダロットへの命名がティンペットではなくメダルに対して行うものに変更されました。
メダルはメダロットの頭脳ですし、アニメなんかでも別機体にメダルを入れて人格を移し替えるシーンはあったのでこちらの方が自然ですね。
ただ、そのせいで男性名なのに女性ティンペットに入れざるをえない場合や逆パターンも頻発してしまいますけど……。

※女性用の援護機体メダルが中盤くらいで手に入るだろうと思っていたら手に入らずに最後まで女性ティンペットに入れられてしまったカエサルさん。
4.メダチェンジ
上の方ではポジティブな話を書きましたが、ゲーム的には結構賛否のあるシステムだと思います。
まずは純正機体でないとチェンジできないという点で、メダロット特有の機体ビルドの楽しみと完全に相反しています。
3は旧作よりも細かいビルドの誘因が増えているからこそ気になる点ですね。
ただこれは「純正機体が一番格好良いんだから純正で遊びたい」という人への選択肢の提示とも考えられ、メダチェンジが強制されている訳でもないです。
チェンジ自体の使い勝手としては戦闘中にチェンジするのにチェンジ行動が1手必要ですし、パーツが1部位でも壊れているとチェンジできません。
更にパワー変形のメダロットはチェンジにメダフォースが必要なのでフォース溜めも含めると2手必要です。
チェンジ後の性能はパーツのHPが統合されて1部位となり、デストロイや体勢破壊を無効化する上に、行動3種の性能も変わって脚部も変更されます。
特に格闘機だとヘッドショットで即死していた場面を強引に合計HPで受けられるようになるので恩恵は大きいはずです。
一方で大ダメージを与える光学攻撃に弱く、本来貫通せず最大4発受けられる筈が一撃で破壊されるリスクがあります。

極端な所だと終盤キクヒメが使うダークパンサーで、メダチェンジしてもHP55しかありません。
本当に極端すぎる例ですけど、こんなん光学どころかサブマシンガン一発で消し飛びます。

エクサイズ(スミロドナッド後継)なんかも合体すると光学一撃で消し飛ぶ危険があるんですよね。

シナリオ中でよく戦う相手だとエレクトラが何度も出してくるツンドル(白虎)なんかも低HP故にチェンジ→即死になりやすい気がします。
総じてプレイヤーだけでなく敵側も扱いきれてないという感じ。
そんな感じでネガティブなイメージをどうしても抱いてしまうのですが、一方で敵の強さという意味ではチェンジの1手を挟ませる事で難易度を抑えられているので悪とは言い切れない面も。
パワー変形を使う敵なんかはフォース吸収やダウンが上手く刺さればハメなんかも出来ますし、ストーリーボスの戦略性に貢献している気はします。
5.サイカチスが弱すぎる

我ながらあまりにもネガティブすぎる見出し。
ですがこれは本当に当時から言われ続けていた3の代名詞的な要素だと思うので……。
これ、脚部の遠隔補正が上がって全HP-10、他は据え置きなんですよね。
なんかイメージで脆くなったが強くなった気がしていませんでしたか?
なんと気のせいでほぼ純粋弱体です。

代わりにメダチェンジできるようになった訳ですけど、悲しいことにこれが使いづらい。
チェンジするとミサイルの性能が何故か下がり、両腕がクロスファイア(設置→発動で2T掛かる)になります。
クロスファイアは射撃パーツじゃないからMF一斉射撃にダメージ加算されないという二重苦。
チェンジに1ターン掛けてクロス設置してファイアという行動の遅さも酷いし、脚部が車両型になるのでストーリー攻略における大半の地形で遅いのもキツい。
そもそもクロス行動で2部位潰れて即発動できる攻撃が劣化したミサイルしかないって使いづらすぎる。
正直両手はドークスと同じアンチで良かったと思います。
そしてパーツをバラして使うなら耐久の高い旧型の方が強いんですよね。
そりゃ「サイカチスいらないからメタルビートル返して」と言われる訳です。
更に言うと今作ではミサイルが必中に変更されるという嬉しい強化があったものの、代わりに全体的な威力低下に伴ってしっかり貫通を活かそうとすると敵のHPを計算して事前に削っておく必要があります。
旧作では火薬無効以外の相手なら適当にぶっ放せるくらいのパーツでしたが、今作ではいまいち火力が物足りません。
歯に衣着せぬ言い方をすると低耐久機体以外には微妙です。
※ナパームなんかは更に微妙なのでそれでも火薬系では強い方。
結果的に腕攻撃を使う時間が長く、「これ正直バリスタいる?」となって頭部を充填に変更した方が使いやすいという有り様。
そして腕主体で戦うとなると腕の脆さが怖すぎる。
どうすんのこれ?(素)
なんなら正直カブトメダルも微妙です。
メダルの項目で説明した通り今作では熟練度3種しかないのですが、貴重な1枠がクロス用の設置で潰されているという悲しみ。






こんな感じの流れで弱いのは悲しすぎる。
量産機と違ってイッキ専用のワンオフ機体なんだから流石に強くあるべきだった……。
ドークス……というかクワガタverの優遇について(折りたたみ)

同じく主人公枠のクワガタメダルは”まもる”が搭載されている最強構成なんですよね。
今作では索敵やアンチエア・アンチシーがまもるカテゴリに変更されている関係で超絶優遇と言っても過言ではないです。
カブトverはまもる熟練度が貴重すぎて必死こいてメダリアで外付けしてアンチ系使ったりしました。
※計算式には全く自信はありませんが、”まもる攻撃”だけあって熟練度判定や成功値ボーナスにカウントされているはず……。

腕部はやはり脆いですが合計耐久はそこそこありますし、チェンジすると頭部が索敵からがむしゃらハンマーになり、成功34+威力50になります。
いや……34+50て。
左腕ハンマーの威力倍、成功2.5倍近くって正気かな?
開幕に索敵を使ってチェンジした場合でも7回残るし、チェンジの項目に書いた通りがむしゃら後にヘッドショットで即死するリスクも消えます。
極めつけはドライブB/C(両腕互換)がアンチエア・アンチシーになることで、ストーリー中盤以降の大半の戦闘でアンチ攻撃の大ダメージが刺さります。
……マジで完全無欠の攻撃機なんですよね。
システム的に扱いづらいメダチェンジすら楽しめてしまう。
弱点はやはりチェンジの手間ですが、これだけ強いなら急速チャージ機で瞬間移動させたりする1トップ戦法すら可能だと思います。
全てがシステムに愛されず激弱機体になっているサイカチスに対し、徹底的に接待され最強主人公機になっているドークス。
流石にここまで明暗分かれてると開発に何があったのか気になって仕方がない……。
更にまだまだ優遇はあって、クワガタ版は序盤に手に入るビーストメダルがクワガタと同じ熟練度構成で素でまもるを持っています。
カブトverだと終盤ノースメダルを手に入れるまでは素でまもる熟練度を持ったメダルがヒーローメダルしかありません。
……というかヒーローもノースもver共通ですし。
以降手に入るワーカーメダルに火薬化が付いている事で光学武器の必中・貫通化も行えますし、汎用的な射撃パーツの運用すらクワガタ版の方が強いんじゃね?という感じ。
カブトverで火薬化が使えるのはクリア後のフレイムメダルなのでほぼ攻略には使えない戦法になっちゃうんですよね……。
5.機体紹介
・1号機




サイカチスどうすれば良いんだよ……
→こうするんだよ!
序盤はブラスター主体で行きました。
耐久に不安はありますが攻撃面で見ると最序盤のパーツとしてはバランスが良いと思います。
援護機体なしで戦う段階だと充填1部位にしてバリスタ連打からのお茶濁しヒューザーでも良いです。
サブマシンガン(ブラスター)一本で行くなら1部位敵影感知にしても面白かったかもしれません。
今作からはクリティカル判定が明記され、特に狙い撃ちは推進ボーナスに加えてクリティカルもバンバン出るので中々の火力が出ます。
4章以降は対水・対空ゲーなので適宜アンチ頭部を付けつつ、最終的には腕レーザーを主力にしました。
コノトラクターのパーツは全体的に高耐久なのでそこそこ耐えられるのもメリット。
……最終的にサイカチスのパーツが……ない……?

ただこれはサイカチス自体が悪いというより、中盤からは対水・対空ゲーなのもあります。
……ドークスはドークス純正でもアンチ使えるって?
それはそう。
・2号機

最序盤の2号機です。
どうしても汎用頭部は火力と回数のバランスが悪いですし、まともな貫通攻撃も少ないです。
という事でザウルスメダルが格闘型なので左腕がむしゃらメインで。
コウジからフレクサーソードを奪ってからは左右を入れ替えて右腕メインにしました。
この機体も今思うと1部位敵影感知にした方が無駄はなかった気がします。
ただ……格闘攻撃って自動で一番近い相手を殴るという事で射撃みたいに「既に破壊されている」系のエラーが出ないのも利点だと思うんですよ。
2アタッカーだとその辺のロスもあるのでこれはこれでアリかな……?


話を戻すとフレクサーソードは2と比べると大幅に弱体化したとはいえ、3基準で言えば依然として圧倒的な成功値を持ったがむしゃら攻撃です。
今作はカブトverも多数の格闘系メダルが手に入りますし、特にザウルスメダルは最終的に縦一線を覚えるので1体格闘機を用意するならザウルスで行くのが良い気がします。
順当に強い機体ですが、やはり1号機に書いた通り中盤からはアンチゲーなのでいまいちこの構成で居る意味が薄れてきます。
戦車型や浮遊型を処理するスピードタイプとしての選択肢には上がると思いますが、他にも色々候補があると思いますし……。
・3号機

お馴染みの完全防御機体です。
3では体勢防御という援護中のパーツを破壊する行動が実装された為、該当機体を相手にすると即死リスクがあります。
他にもダイレクト行動(援護無視)が増えたりもして相対ナーフを受けています……が、有用性は健在です。
味方への攻撃の大半をノーダメに抑えられるという効果が単純かつ最強なのは依然変わりません。
他部位も全体的に入手機会が少なくドロップ厳選必須の機体になっていますが優秀です。
序盤の左腕はアリカから盾を奪って使ったり、中盤は左右をアンチ系に差し替えたりもしました。
女性型は依然として装備系パーツが未実装とその辺は不遇ですが、代わりに今作ではしっかりと役割を持てるパーツも多いので2に続いて地位の向上が見られます。
・4号機



4号機にして3号機に続くスタメン機体であり、真・メタビーです。

今作ではフロートスピナーのパーツが序盤から入手できる左右腕のアンチ攻撃であり、レアエネミーですが狙う価値があります。
特にカブトverはドークスとの差でアンチ攻撃に乏しいため、持っているのと居ないのとではそこそこQoLが変わると思います。
というか、索敵を使ってアンチ攻撃って運用は完全にドークスのそれ。
……装甲は脆いですがそこは言っても仕方がない!
※アンチシーは潜望鏡パーツを崩せば事前に揃いますし、アンチエアはセレクトスリーから奪えるので必須ではないです。
ブラックビートル戦後からは左腕→右腕→頭と奪い、カブトメダルを持たせて実質的な主人公機になりました。

常時充填がない女性型なのに腕の充填放熱がかなり重いというデメリットはありますが、高火力機体としては中々です。
じっくりカブトメダルを育てた人であれば大半は狙い撃ちがカンストしているでしょうし、ブラックブラスタには期待していいです。
光学無効や火薬無効にも一切引っかからないため安定したダメージソースとして期待できます。
自分はほぼ使いませんでしたが、メダチェンジもサイカチスと違い純粋に威力を伸ばした超火力機体になるため強い部類です。
フォースアップや加速系パーツを持った僚機を加えて開幕チェンジからのエース運用するのも楽しめると思います。
ただしストーリー道中ではボス機体は基本3部位しかパーツを拾えないため、普通に遊ぶとクリア後のお楽しみに留まる模様。
6.ストーリー攻略+奪ったパーツ
・1章
カガミヤマから腕部レーザーを奪っておきました。
ローリスクな右腕と高威力な左腕のどちらを選ぶかは戦略次第。
この時点では充填が重すぎて使いこなすのは厳しいですが、2章で常時充填が登場してからは高火力パーツとして運用できると思います。


チームロボトルでディスミス(完全防御)を奪い、カリンちゃんからナース頭部を入手するまでの代用品にしようとしました。
……実際には女性ティンペットの入手タイミングであまり厳選の意味はなかった模様。
さておき今作から追加されたチームロボトルは中々に面白く、AIのローテ指定が出来るのでおおまかな行動も指示できます。
そのまま戦わせて自分が合わせに行っても面白いですし、結構好きなシステムでした。
・2章
メダロットはティンペットが3体揃うまでの戦闘が厳しいゲームですが、今作も例に漏れずかなりギリギリです。

何度も戦うこいつがそこそこ強く、それなりの耐久と火力でダメージレースを仕掛けてきます。
特に左腕の狙い撃ちは妙にヘッドショットされやすく、即死しないまでも40前後のダメージを受けるので危険。
サイカチス換装後だと2機目が居るので処理は楽になりますが、HPが下がる分即死する可能性もあるかも……?
※自分自身は運が良かったのか換装後に事故はなし。
そして僕は2機目の確保後におみくじ町の公園で軽めの熟練度上げをしました。
公園のレアエネミー(女性型)のパーツは売却額が凄まじく高く、金策にも使えるのでグッド。
ちなみに今作は脚部パーツの価格が全体的に安くなっています。
これは開発者もビルドにおける脚部依存度が高い事を把握してショップから買いやすくしたという事だと思いますが、金策の観点から行くと不味いです。
金目当ての場合は脚部以外を拾うようにすると若干効率が上がると思います。




そしてこれまたお馴染みのドロップ厳選。
3章に行く前に花園学園でフロートスピナーの回収もしました。
こんな感じの乱数調整は以降もレアエネミー狙いだと有用ですが、クラシックプラスはクリア後に全パーツ入手コマンドが使えるので厳選するにしても必要最低限で良いとは思います。
僕は戦える敵のパーツを基本的には4種全て揃えつつクリアしましたが、かなりの自己満足要素。
乱数や戦闘内容次第ではセーブ&ロードを駆使しても中々落ちないパーツがあったりもしますし、こだわり過ぎないほうが良いですね。
特に頭部・脚部は該当のメダロットのパーツを全破壊していても乱数テーブル次第なのか軽く3桁ロードしても出ない事がありました。
腕は出やすいのか常識的なロード回数で揃います。
さておき、フロートスピナーは両腕も強ければ脚もこの時点では貴重な浮遊なので2セット取っても良いくらいだと思います。
完全防御ナースの腕に持たせつつアタッカーにも持たせたいですからね。
※前述の通り男性機体をアンチ機体にするなら1個あれば十分です。
あとはメダロッターズでメダリンク31位まで挑戦が可能です。
・3章

脚部を多脚にしておくと楽という程度なのですが、キッズ時代に純正サイカチスを援護パーツもなしにゴリ押しした結果、うっかりおばさんに負けてサイカチスのパーツを奪われリセットした記憶があります。
2章はまだ車両が合致しているのでそこそこ強かったサイカチスも、以降はずっと辛いので縛りプレイでないならバラして使いましょう。
ヒールメダルで一応地形変更もできますが……戦闘の度に2手掛けて森林や町中に変更するのはロスが大きすぎると思います。

ちなみにアースモールで出現するセレクトスリーのドロップはかなり有用です。
アースブラキオの両腕はほぼリックタートルと同一の性能なので、高HPのメダロット対策に使えます。
頭のアンチフライヤーも例によって頭部アンチエアとして優秀なので男性型でフロートスピナーのパーツを回収しない場合は複数拾っておいても良いと思います。
スカイプテラも脚部が高推進でそこそこ殴れる飛行脚部という事で以降のために確保しておきたいです。
ちなみにビリジアナ戦の前に駅(ジオポート)でスパインから右腕を奪っておくのがオススメ。
章ボスのビリジアナと追加戦闘が行えるようになります。
※サクサク進めたいなら別にスルーしてもOK。


ビリジアナが使うバサルト(玄武)は素の状態は体勢破壊と援護だけなのでダメージは受けません。
チェンジ後のソードは威力70と目を疑うような性能ですが、こちらも光学などでガンガン押していけば削り負ける事はないと思います。
・4章
チュートリアル終了という感じで、ここからはアンチ攻撃が大活躍します。
水中マップなのでキララに貰えるオートクルーズ(潜望鏡メダロット)をバラすなり、フロートスピナーのアンチシーを持たせるなりしましょう。
女性機体を使う場合はマーメイド女子のドルドルフィンから潜水脚部も回収するのがオススメ。

ちなみにドロップで狙える男性用のアンチシーはクロノフォルムの頭部がありますが、中盤で水中林の奥に行けるようになるまではレアエネミーでしか遭遇できないので集めづらいです。
※自PTの構成はみんな潜水脚部にしているでしょうし、敵がアンチシーを連打しない為の措置とも考えられます。
なお、この辺でメダリンクの対戦相手が追加されます。


シメタ学園長がディストスターを出してくるので頭部ビームを奪うのがオススメ。
頭部攻撃としては威力と回数のバランスが良く、旧作のザリガニ型に続いて貫通しないものの頼れる主砲になります。
腕ビームも他機体の半分の充填熱量と非常に優秀ですが、成功値がほぼ皆無なので何らかの手段で当てに行く必要があります。
クワガタ版はワーカーメダルの火薬化でデメリットを無視した脱法ビームを撃てますが、カブト版ではドークスの項目で説明した通りまだ不可能です。






そしていよいよライバル機体としてブラックビートル(Bカブト)が登場します。
メタビーはこう言っていますが、ロボトルに勝ってもビルドは”ニセモノ”に侵食されて行くという皮肉。
この戦闘は純正サイカチスを使う場合、中々の難所です。

低DPSでは僚機のロンガン(青龍)の回復・蘇生で粘られやすく、Bカブトのパワー変形→超高火力攻撃を通してしまいやすくなっています。
チェンジ後のロンガンはアンチシー2発で吹き飛ばせるのですが、開幕は二脚なので瞬殺しづらいのも困りもの。
光学攻撃も索敵なしだと避けられやすく、脚部装甲もそこそこあるので軽い攻撃では止めきれません。
幸いBカブトは変形のためにメダフォース溜めを行いますし、僚機もチェンジまで攻撃がないので潜水脚部で速攻を仕掛けてパーツを壊し、2手目のチェンジを不発にするのが良いでしょう。
そしてグダって相手側が攻撃できない内に変形後のロンガンをアンチシーで落とし、封殺するのがオススメ。
Bカブトは地形相性がかなり悪いので脚部を壊してしまえばほぼ行動できなくなります。
強敵なのは間違いないですが解法はかなり多い相当な良ボスで、3を通してもかなり楽しいロボトルだと思います。

そして章ノルマのチームロボトルでは地味に番長型が出てきます。
例によって反射パーツは一部の戦闘で使えるので取っておいて損はないと思います。
・5章
砂漠地形で相手が飛行だらけなので、4章に続いてアンチ攻撃が大活躍します。
アンチスカイヤーやASMを使っていきましょう。
……ただ厄介なことにコンパニオンだかが戦車型の群れを出してくるので通常火力も欲しくなります。
片腕に光学を付けたり左腕ブラックブラスタを使ったり、別機体に対戦車用の装備をさせたりと事前準備をしておきましょう。

そして自身も飛行脚部を付けてどんどん動いていきましょう。
ライチョウ男子や女子から手軽に確保できます。
飛行脚部は例によって推進が高いので狙い撃ちやがむしゃらのダメージにも期待できます。

なお今回の章でもブラックビートルは出てきますが、僚機のスフィンク(朱雀)がかなり脆いです。
チェンジ後にアンチエアで即死を狙えるのは勿論、普通に削っていってもいいと思います。
ナースの完全防御4回を使い切るまでに僚機は潰せる事が多い筈ですし、こちらもBカブトのパーツを1個拾っていれば火力事情は緩和されているはず。
正直5章で一番キツいのはボス戦ではなく雑魚戦で、ヘルズゲート探索時はマップが広いせいで凄まじい量のエンカウントが発生します。
一戦一戦はそうでもないのですがメダロットの雑魚戦はそこそこカロリーが高いですし、疲弊度も高いです。
ダルいと感じたらこの辺からロボロボメダルを使うなり、ロボトルスキップ機能を解禁するなりしても良いと思います。
僕は真面目に雑魚処理をしたせいでヘロヘロでした。
・6章

そして最終話。
ここもマップが広くエンカウントが多いです。
幸いメインになるロボロボ団はかなり弱めで、ロボロボメダルの供給源にもなります。
セレクト隊はかなりカッチリした構成で来るものの、こちらでもメダルを回収できます。
ラストスパートなのでメダルを使った逃げも積極的に考えていいと思います。
ここまで真面目に戦ってきた人であれば主力の熟練度はカンスト付近でしょうし、育成に関しては一段落しているはず。

ちなみに月面フィールドには月だけに兎が居ます。
レアエネミーなので例によって積極的に戦うなら人力TAS推奨です。

バニーマインドの腕部パーツはかなり優秀なので持っていないなら1個ずつくらい確保しても良いかもしれません。
効果もさることながら耐久が高く、擬似的に完全防御機体の追加装甲としても運用できます。
他にはヘベレケ博士の使うジェニアス(麒麟)の右腕やサケカースの使うデュラホースの右腕も優秀ですし、ボスラッシュで色々パーツ厳選の余地はあります。
クリア目前なので一気に走りきっても良いですし、じっくり遊んでもいいでしょう。

そしてラスボス戦は……普通にやるとちゃんと手強いです。

1戦目のガンキングは頭部に縦一線が極端に分かりやすい攻略法で、フォースアップと組み合わせれば1ターンキルも難しくありません。
ガンキング自体の両腕ががむしゃらなのでヘッドショット撃破のチャンスもあります。
正攻法で行く場合は僚機をアンチエア+アンチシーで処理した後にじっくり削る事になります。

ジャッカル(飛行型)が特に危険で、素の状態でも火力が高く、特にビームを撃たれると確実に1パーツは持っていかれます。
変形後は全身爆散するレベルのデストロイを撃ってきたり、同ラインの相手を即死させる反則級のメダフォースまで使ってきます。
ガンキングも怖いですがこいつは放置すると終わるので最優先で処理しましょう。

メイクイーン(潜水)は症状格闘機で、そこまで脅威ではありませんがチェンジすると蘇生を使用します。
どちらもチェンジ後は浮遊になってしまうので1ターン目にアンチシー+アンチエアを両方撃って2機のチェンジを潰しておくと良いでしょう。

2戦目は僚機がそのままでリーダーが変わります。
耐久は普通ですが僚機の処理を優先する場合はチェンジされやすく、チェンジ後は反射と高威力のホームシックを使ってきます。
どちらも非常に危険なものの、ホームシック後に高威力攻撃を撃ち込むメダロットの基礎ができていれば御せる相手です。
速攻を仕掛けるかじっくり行くかは1戦目と同じく戦略次第。
・クリア後
メダロットらしく色々なイベントがあります。
特にりんたろうとの戦闘を何度も行うのが印象的。
りんたろうはプレイヤーの常套手段、援護しつつの攻撃を行ってきます。

通常編成は地形の関係もあって言うほど苦戦しないと思いますが、チームロボトルの際にはブレイブナースで完全防御を貼ってくるのが厄介です。
僚機がエクサイズとネオさくらちゃんという事で開幕アンチエアを打ち込んだ後に体勢破壊でブレイブナースを処理し、カンタロスはコウジに任せるのがオススメ。


そしてレトルトレディ戦はどこかで見た編成が。
2と同じく、反射や3種無効を活かした戦法がオススメ。


そしてレトルト戦はみんな大好きアークビートル3体。
プロミネンスは直撃すると機体が半壊するレベルの威力ですが、地形の関係で動きは遅め。
光学無効で対策できますし、腕部は何故か貫通が付いているものの素の威力は低めなので常識的な相手です。


ユウキもここまで来たプレイヤーならば問題なく倒せると思います。
ピーのサクリファイスは恐ろしいのでアンチエア*2で迅速な処理をしたいところ。
という事でおおまかな振り返りをしつつのストーリー戦闘はここまで。
後半の雑魚戦は正直ダルかったのですが、ボス戦の戦略性はかなり高かったです。
1~3で今のところちゃんと3が一番バトルが楽しくなっているのはお見事。
7.ストーリー(お話)自体の感想
2は恋愛要素のパンチ力が個人的な評価理由になっていましたが、3はこの時代のキッズ向けゲームとして脚本のレベルが中々に高かったように思います。
ただどうしてもテーマがシリアスというか、今でいう「人間は愚か」という前提があるように思います。
それに対し子供の純粋な善性が希望になるといった構図で、どうしても横暴な人間が多く出てくる形に。
そしてメダロット自体が宇宙人というロマンにもフォーカスした作品であり、それをデウス・エクス・マキナと呼ぶのは手厳しすぎると思うのですが……超展開と捉える人も居るかも……?
後は4なんてもっとヤバい理由だったと記憶していますが、1章でメダロッチのデータが消えるのは作中の価値観では相当キツいなという印象。
メダロットって知性と人格を備えている訳で、それが磁気嵐で消失ってかなり重い。
主人公が続投するタイプのRPGではどうしてもゲーム的にまっさらな状態で開始する為の理由付けは大変だよなぁ……という感じ。
他にも作中でちょいちょい出てくるメダロット軽視って冷静に考えると相当ブラックなんですよね。
特に大人であればあるほどそういう価値観を備えている事が多く、イッキがネガティブな反応をしがちなのもまぁ仕方がないなと……。
正直に言っていつメン以外はあまり好きになれない人物もそこそこ居るのですが、イッキが光の存在すぎて「お前が許容しているなら良いさ……」となる側面も。
さておき、演出面では定期的に主人公交代シーンがありました。




メダロッチ画面も細かく変更するこだわりようで、プレイヤーを飽きさせないようにする努力が伺えます。
アニメを踏襲してかメタビーが重要人物としてそれなりにシナリオに絡んでくるのも”らしい”です。
章ごとのボリュームは短めですが、4章のメタビーに心動かされる余地はかなりあると思いますし、6章も衝撃的だと思います。
メダチェンジも作中の山場でピンチを打開する為の要素として活躍していますし、非プレイアブルとはいえクラフティモードも存在感はありました。
イッキの相棒という事でいい立ち位置だったと思います。

他にもユウキはもちろん、パディも再登場していたり、プリミティベビーが出たりと旧作を踏襲した要素も多いです。
※なお、パディの性格はかなり苛烈なものになってしまっている模様。
物語としても海底や地底、天空や宇宙などロケーションのスケールは凄まじく、2と比較してもかなり壮大なものになっています。
一方、記事冒頭に書いた通り恋愛要素はオミットされてしまいました。
その結果2と違ってルート分岐もないので2のカリンちゃんに脳を焼かれている人であればあるほど微妙な距離感に頭部を破壊されかける気はしなくもありません。




言うて恋愛感情に関しては全体的に駆け引きしつつもフラットという落とし所ですし、やはりカリンちゃんは可愛いんですけどね。
勿論アリカも2に続き良い立ち位置だったと思います。
アニメの影響か2よりも振り回すタイプの強引さは強調されている気はするんですけどね……。
その辺のバランス感覚は中々良かったんじゃないかと思います。
個別エンドというかルートがある方が大きなお友達としては盛り上がれますが、無いなら無いでちゃんとそれ用の構成をしてくれていますし問題はないと思います。
8.まとめ
子供向け作品でありながらシリアスかつ壮大なテーマを適度なバランス感覚で描けているというのは高評価ポイントです。




妙にユーザーに好評を得たカツカレーうどん定食も出てきますしね。




他にも自販機を調べた際のプリンアイスを筆頭にオブジェクトを調べた際の特殊会話がちょいちょいあったりもします。
神は細部に宿るという感じで、RPG特有の手当たり次第に調べたり話しかける楽しみが担保されているのは大きいかなと思います。
今のところ1~3だと3が一番好みですね。
当時からサイカチス弱すぎ問題やメダチェンジが微妙という感覚はあったのですが、ゲーム部分もシナリオも面白いです。
立ち絵変更で親しみやすさもより増えましたしね。
……という事で次回はイッキ編の完結となるメダロット4の記事です。
正直ゲームをプレイする以上に記事を書くのが大変すぎて今から戦々恐々としています。

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